ストレイン店主のブログ

大阪箕面でハーレー リビルトスターター、車の電装品リビルトパーツを販売しているショップの雑記です。

ハーレーのスターター小話!

今日もスターターのちょっとした小話を!

ハーレーが採用しているソレノイドを使ったピニオンギアスライド式は、他のオートバイメーカーではほとんど使われていません。

他メーカーが採用していない大きな理由は、スターター自体の出力がハーレーほど必要とされていないことと、ソレノイドの消費電力に見合うバッテリー容量の確保がスペース、重量の問題で難しいからです。
逆に言うと、ハーレーはスターター自体も巨大でバッテリーも巨大ということになります。
ここでいうバッテリーの巨大とはあくまでオートバイとしてはということです。

スターターのことだけを考えると更に大きくてもいいくらいです。

スペース、重量をを考えると最適だとは思います。

って前回の記事にも書きましたが、充電器を使うなどのメンテナンスが必要になります。
ではここで疑問?

ハーレーも他のメーカーのスターターと同じタイプだとどうなのか?
まず、他メーカーに良くみられるスターターは自転車のペダルのようなギアが採用されていて、逆回転は完全に空転するようになってます。

このタイプだとソレノイドが要らないので、スターター自体を小さくできソレノイドの消費電力もないのでバッテリー負荷も減るのですが、エンジン始動の為の大トルク(出力)を伝えるのにはこの機構は不向きです。

ハーレーのエンジン始動にはそれだけ大きなトルクが必要なのです。

また逆回転は完全に空転ということで、エンジンが掛っている間ベアリングとしての性能も求められます。

もしハーレーにこの機構を採用すると耐久性の無いものになり、今よりもスターター周りのトラブルは増えるはずです。

ハーレーのスターターの純正出力は1.2Kwで、乗用車でいうと2000cc~3000ccクラスに相当する出力です。

リングギアは乗用車より小さいのでかなり頑張ってます!